リーンソフトウェア開発とは、リーン開発の考え方とトヨタ生産方式をソフトウェア開発に応用したもので、アジャイル開発手法の一つとされています。
しかし、アジャイル開発やリーン・スタートアップなど、具体的な開発工程が定義された実用的なフレームではなく、『師匠の教え』第一条、第二条、、、みたいな抽象的なハウツーのことを指します。
アジャイル宣言の背後にある原則をイメージすると想像しやすいと思います。
そして、アジャイル宣言の背後にある原則のようにリーンソフトウェア開発には
「7つの原則」があります。
この原則はトヨタ生産方式を意識しており、リーンソフトウェア開発たらしめるものとなっています。
ここでいうムダとは、ソフトウェアの機能で顧客に使われていない部分を指します。
多くの労力をかけ、ソフトウェア開発を進めた結果、その労力が顧客に求められていない機
能に費やされていることが往々にしてあります。
ムダな機能はムダな労力をも産み出してしまいます。
そんなムダをなくすことでリーンな開発をすることができます。
こちらもトヨタで実際にある考え方です。
具体的には、欠陥をすばやく見つけ出し早急に修正するということです。
最終リリース前まで欠陥を見つけ出さないのではなく、各工程の各作業中に欠陥を見つけることが大事です。
リーンソフトウェア開発を採用する場合は、以下の品質確認作業が実施されることが多いです。
よりリーンな開発をするためには、その時その場に合った決断をすることが求められます。
その決断を下すためには、顧客からのフィードバックやチームの生産能力の向上などが大切です。それらをもとに工程中にレベルアップすることができます。
言葉通りに受け取らないでください。
この文章の意図は、事前にムダな決定をするべきでなく、情報収集や議論をしっかり行った上で決定するべきということです。
早急にしなければいけない決定でないのなら、時間をかけることは間違いではなく、むしろ正解と言えます。
これはアジャイルにかなり近い価値観であると言えます。
アジャイルでは幾度のリリースによって顧客からのフィードバックが都度都度得られます。
これは開発工程すべてにおいて重要です。
その点において、アジャイルとリーンソフトウェア開発で考え方が共通しています。
現場で作業する人たちに権限を移して、より顧客のフィードバックや開発状況に合った決断や選択をできる状態にすることが大切です。
結論、「鳥の目と虫の目を意識しろ!」ということです。
今進捗しているソフトウェア開発の目的は、決して完成させるということ一つだけではありません。
このソフトウェアが会社にとってどんなインパクトを与えるのか。
顧客の生活にとってどう作用するのか。
そういったことを考え意識して、ソフトウェア開発に取り組むことでより高い品質のものができあがります。
今回はリーンソフトウェア開発とその7つの原則についてまとめました。
この7つの原則が大事なのはわかったものの、実際の現場ではこれらを意識することは難しいと感じられている方も多いと思います。
特に「7、全体を最適化する」で触れた、鳥の目を持つことなんてやったことないし、イメージするのがむずかしい際には、記事もありますリーン・キャンバスを参考にして、考えてみることをおすすめします。
リーン・キャンバスについてはこちら→図で超わかる!リーンキャンバスとは!?